日本商工会議所は2日、2014度の「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」の受賞商工会議所を決めた。大賞は北九州商工会議所(福岡県)が受賞した。表彰式は21日に大分県別府市で開かれる「全国商工会議所観光振興大会2014inべっぷ」の本大会で行う。
同大賞は地域資源の掘り起こしと活用、人材育成によるホスピタリティの向上など、地域の個が光り、他の模範となる観光振興活動を行う会議所を顕彰する。今回で7回目。
大賞となった北九州会議所は、モノづくり産業と歴史を生かした産業観光を推進している。10年に産業観光推進委員会を発足。11年には産業観光推進室を設け、工場見学受け入れ企業の開拓や産業ガイドの育成・活用、旅行会社への販路開拓などを展開した。
13年には行政、観光協会などと観光コンソーシアムを立ち上げ、今年7月には同会議所がリードして北九州産業観光センターを設立。着地型産業観光ツアーの実施や地域の産業観光専門ベンチャー企業の育成・支援などにあたっている。
日商は、(1)地域を巻き込んだ産業観光を持続可能な取り組みとして確立した(2)工業都市が生んだ角打ち(酒屋の店内で酒を飲む習慣)などの独自の食文化、工場夜景ツアーなどの観光資源との連動による発展に大きな可能性がある—などを高く評価、大賞に選んだ。
振興賞は糸魚川会議所(新潟県)と足利会議所(栃木県)が受賞。糸魚川会議所はヒスイという希少資源を多様な視点から観光商品に結び付け、事業化につながる取り組みが、また足利会議所は地域内にちらばる資源や祭りなどを「秋」をテーマに一元化し、集客力を強化した点などが評価された。
その他の受賞商工会議所は次の通り。
【観光立“地域”特別賞】
佐久会議所(長野県)、高崎会議所(群馬県)
【奨励賞】
小樽会議所(北海道)、福山会議所(広島県)、山口会議賞(山口県)、防府会議所(同)