サントリー文化財団は7日、地域文化の発展に貢献した個人、団体を顕彰する第43回「サントリー地域文化賞」に北海道鹿追町の「しかりべつ湖コタン」など5団体を決定したと発表した。
同賞は、日本全国の音楽、演劇、美術、歴史・伝統継承、国際交流、コミュニティ活動などが対象。1979年に創設され、今年度までに230件が選ばれている。
しかりべつ湖コタンは、期間限定で氷上に現れる幻の村。地域住民を中心としたスタッフが全力で楽しみながら運営し、冬の十勝の魅力を発信している。その姿が多くの人々を引きつける点が高く評価された。
秋田県秋田市「秋田県民謡協会」は、指導者の育成や若手への伝承など次世代への取り組みに力を入れ、コロナ禍の中で新しいことにも挑戦しながら、県全域で人々の暮らしの中で歌われてきた秋田民謡の普及に務めている点が評価され受賞。
そのほか、東日本大震災で被害を受けた県内の民俗芸能団体の活動を支援する福島県郡山市「民俗芸能を継承するふくしまの会」、観光操業や調査を通じ、霞ケ浦のシンボル「帆引船(ほびきせん)・帆引網漁法」を伝承する茨城県「霞ケ浦の帆引船・帆引網漁法の保存活動」、文化による戦後復興を目指し誕生した地方オーケストラの草分け群馬県高崎市「群馬交響楽団」が受賞した。