体験型観光の振興に取り組んでいる全国組織、全国ほんもの体験ネットワーク(代表世話人=新井徳二・南信州観光公社会長)の第11回総会が8日、沖縄県恩納村で開かれ、全国から39団体、80人が参加した。今年度の全国ほんもの体験フォーラムを12月に滋賀県で開催することなどが正式発表された。
フォーラムは、公開パネルディスカッションや分科会、体験ツアーなどを通じて体験型観光を考えるイベントで毎年開かれている。今年度は12月2〜4日の3日間、滋賀県で開催。近江屋ツアーセンター、滋賀県湖北観光連盟、三方よし!近江日野田舎体験の3団体が受け入れにあたる。
近江屋ツアーセンターの田渕正人所長は、「滋賀県は、まだまだ体験型観光に目が向いていない」と指摘した上で、「フォーラム開催を新たなスタートとし、地域住民に熱意を波及させたい」などと決意を述べた。
来年度のフォーラム開催地は徳島県とする方向でまとまり、次回の総会で正式決定する見込み。徳島県でのフォーラム開催は今年3月に予定されていたが、東日本大震災の影響で延期された経緯がある。
このほか、ネットワークの総合パンフレットを制作することを承認。12月1日には民泊を担う体験インストラクターの指導者講習会をフォーラムに合わせて滋賀で開くことを決めた。構成団体からは現状報告があり、教育旅行の課題などについての情報交換を深めた。
今回の総会会場の恩納村は、ネットワーク会員である沖縄体験ニライカナイの主な活動拠点。同団体は、サトウキビ収穫体験や伝統菓子作り体験などを商品化。教育旅行では年間約600校、8万人を受け入れている。総会開催に併せて、提供している体験プログラムの体験会も開かれた。
沖縄県恩納村で開かれた総会