大手スーパー、イオンのグループ会社で施設管理業務を担うイオンディライト(大阪市)は9月28日、グループの旅行会社、イオンコンパス(旧ジャスベル、千葉市)の第三者割当増資を引き受けて子会社化すると発表した。
イオンコンパスは、グループ向けの出張・視察旅行、一般法人向けの団体旅行、会議・イベント企画、イオン店内での個人旅行販売を手掛けている。イオンディライトは、イオン店舗施設などの警備、清掃などを含む管理業務のほか、他企業の総務や資材、施設管理の各部門(間接部門)のアウトソーシング(外部委託)などを業務としている。
増資引き受けについてイオンディライトは、同社の顧客基盤とイオンコンパスの企画力を組み合わせ、「法人向け旅行に関する顧客のニーズに対応できる優位性を構築する」と説明している。
具体的には、顧客企業の出張業務全体を引き受ける「BTM事業」、会議や招待旅行、国際会議、展示会の企画運営を扱う「MICE事業」の早期事業化を目指す。顧客企業の間接部門を一括で請け負うことでサービス拡大による経費削減につながることをアピールし、MICEなどに強みを持つ既存の大手旅行会社に対抗する。
10日に実施する増資の引き受け価格は5億円で、取得後のイオンディライトの持ち分比率は54.95%になる。