高速ツアーバスを全国で運行するウィラー・トラベルは9月30日、同社が特別法人会員として参画する移住・交流推進機構(JOIN、会長=島田晴雄・千葉商科大学学長)の取り組みの一環として、ハイキングなどを盛り込んだ体験型旅行商品のテスト販売を始めた。体験メニューに宿泊のほか高速ツアーバスと送迎タクシーを付けることで、マイカーを持たない都市部の人の体験型旅行ニーズの取り込みを狙った。参加者アンケートも行い、今後の商品開発につなげたい考えだ。
発売した商品「やくらい自然を満喫するツアー」は東京〜宮城・仙台の往復の高速ツアーバスと、宿泊、体験メニューをセットにした商品。金曜日の夜に出発し、翌日の午前中に、わさび収穫やそば打ちの体験を行う。2日目には、原生林の森に触れられる薬莱(やくらい)山を案内人と共に40分程度散策するメニューを盛り込んだ。宿泊は、農家民宿と温泉宿を設定した。
また参加者が自分のペースで旅行できるよう、帰着の高速バスを午後4、5時、11時45分発の3便からの選択制としたほか、バス乗り場と民宿間の送迎タクシーの乗車時間も自由に指定できるようにした。
出発日は10月2日〜11月27日の金曜日限定。参加者が50人に達し次第締め切る。
旅行代金は9400〜1万7千円。子どもの場合は400〜500円割り引く。
JOINは、移住や交流の促進を図るための官民共同の全国組織で、約880の地方自治体と約70の企業、団体が参画し、ビジネスの創出や情報発信を行っている。企業会員は年会費の納入額により、特別会員と一般会員に分かれており、特別法人会員としては、ウィラーのほか、JTBやJR東日本、全日本空輸など17事業者が、一般法人会員としては旅行会社やマスコミ、インフラ関係企業など32事業者が参画している。