法人向けオフィス用品販売のカスタネット(京都市)は、災害時に防寒、防雨用などとして使用する「マルチポンチョ」を販売している。同社では、大勢の利用客が集まる旅館ホテルに向けて、防災用品の一つとして備蓄するよう呼びかけている。
2011年の東日本大震災では、発災が春に入った3月だったにもかかわらず、多くの被災者が寒さに脅かされた。また、女性にとっては、屋外での着替えやトイレが切実な問題になっていた。
その時に役立っていたのが、黒色の大型ポリ袋。底を切り抜いて頭だけ出す形ですっぽりかぶることで、簡易的な防寒着・レインコートになり、着替え時の目隠しとしても有用だった。
同社では、この震災時の経験を生かして新商品「マルチポンチョ」を開発。頭からかぶるだけで目隠しになり、トイレや着替えに最適。肩の部分のミシン目を外すと、両腕を出せて防寒・防雨用として使える。
素材は軽くて丈夫なリニアポリエチレン製で、黒色は内部が透けないようになっている。被災地でも目立つよう、黒色のほか黄・赤・青・ピンクなどのカラフルな色も用意した。
このほか、子ども用の「キッズマルチポンチョ」や非常用携帯トイレ付きセットなど、ラインアップも充実している。
同社は、この商品の製造を京都府内の障害者施設に委託。今年4月の熊本地震では、被災地に6千枚を送るなど社会貢献にも力を入れている。
この件についての問い合わせ先は、カスタネットTEL075(681)9100。