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4月以降調査なしで試算
観光庁が3月31日に発表した2020年の訪日外国人旅行消費額(年間値)は、19年比84.5%減の7446億円だった。新型コロナウイルス感染症の影響で20年4~6月期以降の調査が実施できなかったため、20年1~3月期の1人当たり旅行支出を使った試算値。過去最高を記録した19年の4兆8135億円から大幅に減少。コロナ禍で約4兆円のインバウンド消費が失われた。
消費額を推計する訪日外国人消費動向調査は、国内の空港や港を出国する外国人旅行者に対面で聞き取る方式で実施。本来は四半期ごとの調査だが、4~6月期、7~9月期、10~12月期はコロナの影響で訪日旅行者数が少ないため、調査を中止した。
20年の訪日外国人旅行者数は、日本政府観光局(JNTO)の暫定値で19年比87.1%減の411万5828人。内訳は一般客が399万5868人、クルーズ客が11万9960人だった。
1人当たり旅行支出は、一般客が平均18万5413円、クルーズ客が3万1019円。一般客の1人当たり旅行支出を国・地域別に見ると、中国25万6566円▽台湾15万9722円▽韓国8万7900円▽香港16万8544円▽米国20万8402円▽豪州23万8826円▽タイ13万9715円―など。
訪日外国人旅行消費額7446億円の内訳は、一般客が19年比84.3%減の7409億円、クルーズ客が同95.4%減の37億円。一般客、クルーズ客合計の訪日外国人旅行消費額の国・地域別の上位を見ると、中国2536億円▽台湾1084億円▽香港576億円▽米国456億円▽韓国429億円▽ベトナム402億円▽豪州341億円▽タイ307億円―など。
コロナ禍で21年に入っても訪日外国人旅行者数は少ない状態が続いており、21年1~3月期の調査も実施しなかった。