東急ホテルズ(東京都渋谷区)はこのほど、2019年制定の三つのサステイナビリティ(目指す姿)と六つのサステイナブルテーマから成る「サステナブル方針」に基づき、より具体的な行動を示す「アクションプラン2022」を制定した。ホテル事業を通して持続可能な社会への貢献を推進する。
今回のアクションプラン2022では、SDGs17項目を「環境」「社会」「管理体制」に分類。脱炭素・循環型社会について「シーツやタオル類の交換を最小限にし、地球環境負担の軽減に貢献する」、居心地について「ユニバーサルルームやバリアフリールーム、ベジタリアン・ビーガンメニューなどを充実させる。受動喫煙防止に努める」など、具体的なアクションプランを10項目にわたり設定した。
CO2削減へ水素ホテルを継続
東急ホテルズが運営する川崎キングスカイフロント東急REIホテル(川崎市川崎区)は、2018年の開業時から環境省の実証事業に参画し、ホテル内の約30%の電力を水素で賄う「世界初の水素ホテル」として営業してきたが、同事業が今年3月31日で終了するのに当たり、かねてCO2削減を維持できる方法を模索していた。
同館は昨年9月、環境省の「脱炭素社会構築に向けた再エネ等由来水素活用推進事業」に採択され、新スキームで水素燃料電池ユニットを更新。来年1月から再び水素ホテルとして水素発電を継続することとなった。
同館の水素発電によるCO2削減への取り組みは、東急ホテルズのアクションプラン2022内でも項目の一つとして設定されている。
川崎キングスカイフロント東急REIホテルの外観と昨年まで稼働していた純水素型燃料電池(下)