四国運輸局は1月18日、高知大学朝倉キャンパスで「四国ジオパークモデル地域調査報告会」を開いた=写真。「ジオパーク」は、科学的に貴重、あるいは美しい地質遺産を複数含む一種の自然公園。国際認証の取得を視野に、ジオパークのあり方や活用策を検討した。
ジオパークは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の支援する「世界ジオパークネットワーク」が認証している。地質遺産を保全しながら、地球科学の普及に利用。または、「ジオツーリズム」として観光に活用し、地域社会の活性化につなげる。
世界には50カ所以上のジオパークがあるが、国内にはまだ認証を受けた事例がない。
報告会では、ユネスコ元地球科学部長のヴォルフガング・エダー氏が講演し、「地質学を多くの人々に知ってもらい、人間と自然の共生を進めることが目的」と説明。四国地域を視察した感想では「室戸岬の地質は大変面白かった。四国には八十八ヶ所遍路や深層水、パラグライダー場などがある。これらがジオパークという傘の下に入れば、より多くの人が楽しめるジオパークができる」と語った。
全国から認証を目指す地域が集まる「全国ジオパーク推進地域意見交換会」も開催された。四国のほか、兵庫県の山陰地域、北海道の白滝黒曜石地域などが参加した。