スカイマークは8月29日、予約日と残席数の状況で運賃が変動する新しい運賃「スカイフレックス」を設定することを明らかにした。予約が早く、残席数が多い便ほど運賃は安くなる。国際線や海外のローコストキャリアなどが導入している変動型運賃を国内線で導入するのは同社が初めて。運賃の選択肢を広げることで顧客取り込みを図る。
新運賃は、羽田と福岡、札幌、旭川の各地を結ぶ路線で、10月1日〜11月30日の月〜木曜日搭乗分で設定した。運賃は7800〜1万6800円。たとえば、羽田〜福岡の大人普通運賃は2万3800円だが、新運賃では販売座席数が7席以下の便の場合、搭乗日の48日以上前の予約であれば7800円、販売座席数が18〜27席の便であれば9800円となる。席数限定のため、便によっては販売を終了することもある。予約変更はできない。
9月1日から10月1日〜11月1日搭乗分の販売を始めているが、「好調な出だし」と同社営業推進部。今のところ同運賃の設定は11月30日までとしており、今回の導入は、海外で受け入れられている変動制運賃の国内線での可能性を探るといった意味合いがある。利用状況次第で今後の継続を検討する予定だ。
変動制運賃の場合、早期の予約ほど運賃が安くなることから、従来の割引運賃よりもさらに早い段階で利用者を囲い込めるメリットがある。「運賃収入が多少減少しても、空(カラ)で飛ばすよりは利用率が上がったほうが良い」と同社。同運賃をきっかけに新規利用者の獲得と顧客取り込みを狙う。