ハイアットホテルズコーポレーション(本社・米国イリノイ州シカゴ、マーク・ポプラメジアン社長兼最高経営責任者)は5月27日、ラグジュアリー温泉旅館を由布(大分県)、屋久島(鹿児島県)、箱根(神奈川県)で展開すると発表した。「『スモールラグジュアリー』で運営するからこそできる上質な空間とその土地でしか出会えない特別な体験にこだわる」(同社)という。
ハイアットが手掛ける初の温泉旅館のブランド名は「吾汝ATONA」。2026年以降に順次開業する。各施設の客室数は30~50室。広さは50~70平方メートル。温泉、ダイニング、バー、ウェルネス、文化体験などを提供する。主にホテルロイヤリティプログラム「ワールドオブハイアット」の世界4千万人以上の会員やグローバルOTAのユーザーに向けて泊食分離で販売する。
日本ハイアット代表取締役の坂村政彦氏は同日、東京都港区のアンダーズ東京で開いた会見で、「パンデミック後、旅の需要はより高水準かつ体験型に移行している。新たなラグジュアリーはウェルビーイングの提供」と指摘。インバウンド客の傾向について「近隣諸国から何度も訪日する旅行者、一度の訪日で長期滞在する遠隔地からの旅行者は、まだあまり知られていないデスティネーションを求めている。『旅先でしかできない体験』を旅の目的としてより重視するようになってきている」と述べ、「吾汝ATONA」展開の狙いを示した。
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