アイリッジ(東京都港区)の連結子会社でフィンテック事業を展開するフィノバレー(同)は18日、「さるぼぼコイン」(岐阜県高山市・飛騨市・白川村)、「アクアコイン」(千葉県木更津市)などデジタル地域通貨とデジタル証券を組み合わせた地域活性化プラットフォーム(PF)の開発と展開を推進すると発表した。地域に眠る資産の有効活用と関係人口の取り込みを促進する。
デジタル証券は、電子的に発行された有価証券。株式や債券などの従来の有価証券に比べ、小口発行や即時決済が行いやすい特長を持つ。今春施行される見込みの改正金融商品取引法で、法的取り扱いが明確化される予定。
「決済のみを取り扱うデジタル地域通貨では利用用途が消費に限られるなど、利用金額、利用者を一定以上伸ばせなかった。デジタル証券の活用で、デジタル地域通貨で参加できるクラウドファンディングなどの仕組みを実現できる」と同社。今後は、地域外在住の地域出身者や地域で働いたことのある人、旅行経験で訪れたことのある人など、デジタル地域通貨利用者の裾野を広げる。
金融規制などデジタル証券に関するアドバイスはあずさ監査法人(東京都新宿区)と連携して行う。