負債額は大幅増
帝国データバンクによると、2019年1年間(1~12月)のホテル・旅館経営業者の倒産(負債1千万円以上の法的整理)は66件、負債総額は655億1600万円だった。件数は前年比16.5%減(13件減)と、この10年で最も低い水準。額は12月に大型倒産が発生したことで同80.6%増(292億3100万円増)と大きく増加した。
件数は2年ぶりの減少だが、ここ数年は低水準で推移し、13年に101件を記録したのを最後に6年連続で100件未満にとどまっている。この10年の最多は東日本大震災が発生した11年の129件。
19年1年間を月別にみると、全て10件未満の1桁。18年12月から13カ月連続の1桁となった。最多は1月と11月の9件。
負債総額は2年ぶりに増加した。1~11月は前年同期比37.8%減と低水準だったが、12月に前年1年間の総額(約362億円)を上回る負債400億円の大型倒産が発生。年間トータルで前年を大きく上回った。単月の負債総額が100億円を上回るのは17年12月(約174億円)以来24カ月ぶり。年間の負債総額はこの10年で11年(約1012億円)、12年(約784億円)、13年(約663億円)に次ぐ4番目に高い数字となった。
12月単月は、件数が前年同月と同数、前月比55.6%減(5件減)の4件。負債総額が前年同月比6277.5%増(426億8700万円増)、前月比1515.2%増(406億8200万円増)の433億6700万円。