沖縄美ら海水族館(沖縄県本部町)はこのほど、深海性甲殻類の一種「ヤスリヤドカリ」=写真=の繁殖に世界で初めて成功し、親子での展示を開始した。
ヤスリヤドカリは水深400から600メートル付近に生息する中型のヤドカリで、ハサミ脚にヤスリ状突起を持つことや、眼柄が紅白のツートンカラーをしていることが特徴。2月に親個体から幼生の放出が確認され、ふ化後93日で稚ヤドカリへと変態させることに成功した。「今回の繁殖成功を通して、謎に包まれていた生態が続々と明らかになった。成長した稚ヤドカリの姿をこの機会にぜひご覧下さい」と同館。