リョケン、高山で旅館大学セミナー開催


約150人が参加したセミナー

約150人が参加したセミナー

 温泉、観光地の旅館・ホテルの経営指導に定評があるリョケン(本社静岡、木村臣男社長)は13、14の両日、岐阜県飛騨高山温泉の「高山グリーンホテル天領閣」で恒例の「旅館大学セミナー」(通算144回、今年度1回目)を全国から約150人の旅館・ホテル経営者、幹部社員を集めて開いた。「高山グリーンホテルが目指す人と環境にやさしいホテルの実現」をテーマに、高山市の「バリアフリーのまちづくり」に積極的にかかわり、館内のバリアフリー化を推進したり、環境保護への関心が高まるなか、CO2の排出を削減するなど環境に優しい取り組みを行っている同館の事例を学んだ。

 1日目は木村社長のあいさつで開講。数班に分かれて、新設された高層階の「プレミアムフロアズ」(プレミアムな客室、料理、サービスを提供する特別なフロア)、「人に優しいホテル」を目指して開設された客室(ユニバーサルルーム、コントラストルーム)、大浴場、地下バックヤード、厨房を見学。参加者は真剣な眼差しで、「経営の参考になる」との声がしきりだった。

 セミナーでは高山市商工観光部観光課の丸山永二課長が「国際観光都市・飛騨高山の観光を軸とした街づくり」と題して講演した。丸山氏は、「高山市は『住民にとっては住みよいまちづくり、訪れる人にとっては行きよいまちづくり』を基本理念に、パンフレットを配布するだけでなく、ターゲットを絞り込んでPRをしている。またモニターツアーを25回行い、400人以上の声を集めて理想的な観光地づくりに取り組んでいる。今後も観光客が困らない、安心してひとり歩きできるまちづくりを、多くの民間の人に助けていただきながら推進していきたい」と語った。

 高山グリーンホテルの新谷尚樹社長は「人と環境にやさしいホテルの実現」と題して講演。新谷氏は「高山市のバリアフリーのまちづくり」に積極的にかかわり、ユニバーサルルームやコントラストルームを設置するなど、館内のバリアフリー化を推進している。また、環境保護の施策をいち早く取り入れ、省資源化でCO2の排出を平成16年比で37%削減。官民一体となった観光推進、外国人観光客の受け入れ態勢の整備、海外へのPR活動にも取り組んでいる。講演ではこれらの事例が報告された。

 2日目は「これからの旅館の攻めの集客」をテーマに講演。(1)インバウンドで攻めの集客(長野県野沢温泉旅館さかや・森晃専務)(2)地域の魅力で攻めの集客(高山グリーンホテル・新谷尚樹社長、飛騨地域自然科学研究所・近藤紀巳代表)(3)新たな切り口で攻めの集客(福島県磐梯はやま温泉ヴィラ・イナワシロ・山田慎一社長)(4)インターネットで攻めの集客(リョケン・向笠圭治取締役本部長)──の各テーマで発表した。

 次回の旅館大学セミナーは、12月14、15日、群馬県磯部温泉のホテル磯部ガーデンで開催予定。年末恒例の次年度の「旅館の経営指針」を発表する。

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