適正な温泉利用と温泉資源の保護を訴える温泉施設などがつくる「源泉湯宿を守る会」(平野富雄会長、48会員)は5、6日の両日、新潟県の貝掛温泉で、第6回源泉見学会を開いた。今回の見学会で初めて会員外の参加者を募り、会員との交流を深めた。今後も同様の見学会を開くことで、源泉を守る取り組みの普及促進を図る。
見学会では貝掛温泉の長谷川洋三専務から同温泉の歴史や泉質、効能について説明があったほか、平野会長が「貝掛温泉の泉質『めの湯』について 時間軸で見て変化の先を知る 源泉湯宿の使命としての温泉源の保護・保全─新たな10年毎の温泉分析のとらえ方─」をテーマに講演を開いた。この中で平野会長は、「温泉データで将来の温泉の枯渇や変化を推測できる」と話し、泉質や成分などのデータを定期的に取り、管理することの重要性を示した。また、改正温泉法で義務化された10年ごとの温泉分析にも触れ、「分析内容を温泉主がよく理解し、適切に表示することは、お客さまに対するアピールにもなる」と話し、源泉湯宿としての取り組みのさらなる深化を会員に促した。
温泉小屋も見学した貝掛温泉での見学会