6回目となる「北陸観光PR会議」が10日、東京都内で開かれた。富山、福井、石川各県から約25団体が参加、旬の観光情報を発信した。能登半島地震で被災した石川県七尾市の関係者は「復旧・復興に向け着実に歩みを進めている」と述べ、能登前のすしや「能登牡蠣(かき)」など冬の味覚をアピールした。
主催者を代表してあいさつした石川県の関係者は、「10月から北陸デスティネーションキャンペーン(DC)が始まる。3県一体となってPRに力を入れ、お客さまを受け入れる。地震の影響はまだ残っているが、DCを機に足を運んでいただくのが(復旧・復興の)後押しになる」と強調。
七尾市のななお・なかのとDMOによると、多くの旅館が長期休業を余儀なくされる中、同市和倉温泉の「花ごよみ」「宝仙閣」「湯の華」の3施設が営業を再開、館内での温泉浴や食事を提供している。11月1日には「のと楽」も営業再開する。
また、能登島に架かる二つの橋のうち、破損した奥能登側の「ツインブリッジのと」が来年中にも仮復旧する見通しで、「のとじま水族館」が7月に一部再開したことが明らかになった。
福井県の若狭おばま観光協会は、小浜市と若狭町の日本遺産「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国(みけつくに)若狭と鯖(さば)街道~」が7月、全国で初めて「日本遺産プレミアム(特別重点支援地域)」に選定されたことを紹介した。
富山県観光振興室は「富山の秋 今年はこれ!」と題し、イベントなどをアピール。そのうちの一つ、高岡市の国宝「勝興寺」では写経体験と特別拝観を実施。写経体験は来年3月末までで、料金は2500円(拝観料含む)。また、通常非公開の経堂を特別公開する。