
自治体、観光事業者ら447人が参加した
東武トップツアーズは6日、万博機運醸成シンポジウム「東北復興、そして先にある未来へ」を宮城県仙台市のトークネットホール仙台で開いた。大阪・関西万博の意義や魅力を紹介するとともに、万博を契機とした地域活性化や東北復興について参加者と考えた。
冒頭、宮城県の村井嘉浩知事があいさつで「宮城県は震災を経験後、未来を見据えた抜本的な再構築や先進的な地域づくりを進めてきた。今回のシンポジウムを通じて未来に向かう東北の姿を発信し、大阪・関西万博を機に多くの方に足を運んでいただきたい」と力を込めた。
プレゼンテーションでは、大阪・関西万博会場運営プロデューサーの石川勝氏が、万博がもたらす価値について説明。続いて、内閣官房国際博覧会推進本部事務局の井上学次長は、大阪・関西万博を契機とした地域活性化の取り組みとして「誘客促進支援」「交流拡大支援」の2点を挙げ、デジタル田園都市国家構想交付金を活用した観光DX(デジタルトランスフォーメーション)プロモーションや、万博国際交流プログラムなどの支援策などを紹介した。
後半のパネルディスカッションでは、「万博を契機にした東北復興」をテーマに、手法や可能性を探った。南三陸ホテル観洋(宮城県本吉郡南三陸町)女将の阿部憲子氏は、震災を風化させないために旅館が取り組んできたこととして、スタッフが町を案内する語り部バスや、学生に向けた震災学習などを紹介した。
東北観光推進機構の紺野純一理事長は、東北6県の宿泊数がコロナ禍前の数字を上回る月も出てきたと報告し、「東北のゲートウェイは仙台。現在、大阪国際(伊丹)空港、関西空港から毎日72便運航しており、他の地域と比べても多い。東北へのアクセスルートをしっかり活用しながら、仙台をベースに観光のネットワークをつくることで、大阪・関西万博を通じて広域で東北の良さを訴求したい」と語った。
自治体、観光事業者ら447人が参加した