下呂温泉旅館協同組合(滝多賀男理事長)は、「第3回下呂市景勝巡り飛騨川薪能」を17日に、「下呂温泉謝肉祭〜飛騨牛豪快焼き&秋の味覚満喫フェア〜」を18日に、温泉地中心部を流れる飛騨川の河川敷で開いた。
河川公園の混浴露天風呂「噴泉池」のそばに特設ステージを設置。かがり火に照らされた夕暮れの舞台で、シテ方観世流能楽師の梅若紀彰氏、狂言方大蔵流の山本泰太郎氏らが、能の人気演目「船弁慶」、狂言「伯母ケ酒」などを演じた。観光客、地元住民など約450人が能楽界の名家による薪能を鑑賞した。
一昨年から下呂市馬瀬地区で催されていた薪能の会場を、今年で10回目を数える下呂温泉謝肉祭の会場に統合し、「温泉、芸術、食の魅力を存分に楽しんでもらえるイベント」(滝理事長)にした。
18日の日中に開かれた謝肉祭では、最上級肉質5等級の飛騨牛のバーベキュー、飛騨産コシヒカリのご飯、きのこ汁をセットにした「飛騨牛豪快焼き」を3千食準備。1食300円で来場者にふるまった。特設ステージでは、御前太鼓のパフォーマンス、名古屋の中高生で構成するビッグバンドによるジャズコンサートなども行われた。
会場には、地ビール、五平餅などを販売する各種屋台も出店。足湯コーナーやポニー馬車、移動動物園も登場し、子連れやカップルの観光客など約5千人が来場した。
謝肉祭の最後は、下呂温泉の女将会、芸妓連、地元ゆるキャラと、来場者が輪になり、下呂音頭を踊った。
薪能の舞台。演目は「船弁慶」