五稜郭で「函館野外劇」始まる、市民創作


 国の特別史跡・五稜郭跡を舞台に市民らが函館の歴史を演ずる市民創作「函館野外劇~星の城、明日に輝け~」が7日から始まった=写真は野外劇のポスター。36回目の開催となる今年は、五稜郭入り口の「一の橋広場」に特設舞台を設けて野外で4公演(7、14、21、28日)、函館市芸術ホールで3公演(8月10日、11日は2回)を予定している。

 縄文時代の幕開けから、函館の誕生と江戸後期の高田屋嘉兵衛の活躍、幕末のペリー来航や函館戦争、北洋漁業基地としての繁栄、函館大火や太平洋戦争の惨禍からの復興、そして、新幹線開業と観光客でにぎわう現在の様子など、函館地域の壮大な歴史を市民が無言劇で演ずる。

 五稜郭での野外劇は、地元の商店主らが活性化策を模索する中で、函館在住のフランス人神父フイリップ・グロード氏(故人)の生まれ故郷ル・ピディフでの取り組みを聞き、有志らで視察。古城の前庭で市民が演ずる歴史劇に刺激を受け、野外劇の会を立ち上げた。

 当初は五稜郭内の堀端を舞台とし、毎回、千人に上る出演者やスタッフが参加。数々の賞を受け、教育旅行や観光ツアーにも組み込まれ、広く知られてきた。

 その後、五稜郭内での上演が不可となり、それに伴う舞台や客席、出演者の縮小、加えてコロナ禍による休演(2020年)などもあって、現在は観客席を250席程度、出演者やスタッフも300人ほどの規模での開催を余儀なくされている。

 主催するNPO法人市民創作「函館野外劇」の会では、「コロナ開けで函館観光も回復してきたので、インバウンドを含め観光客の来場に力を入れたい。通訳や舞台もいろいろ工夫しながら、改めて函館ならではの野外劇をしっかりPRし、続けていきたい」と話している。

 上演時間や入場料金など詳細は同会TEL0138(56)8601。

 
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