ひがし北海道自然美への道DMO(上野洋司会長)は10月27日、コロナ期でのひがし北海道の取り組みの紹介を行う「ひがし北海道観光素材説明会~ひがし北海道 新・観光スタイル確立へ向けて~」を東京・品川の品川プリンスホテルで開催した。新たな商品として交通、体験のサブスクリプションの販売など現在の取り組みを披露するほか、旅行会社やマスコミと、ひがし北海道の自治体、観光関係者による商談会を行った。
冒頭、上野会長が「DMOは2次交通が発達していない北海道で、移動をどうにかしたいと思い立ち上げた組織。今後は市町村、観光協会、バス会社に協力いただきながら、バスを中心としたフリーパスのエリアの拡大、充実化をさらに進めていく」とあいさつした。
また、今後の強化ポイントとして、交通だけでない地域の魅力、観光体験までを含めたサブスクリプションを挙げた。
説明会では、同DMOの阿部誠事務局長がコロナ期での(1)DX・受け入れ環境整備(商品造成)(2)市場調査(3)プラットフォーム発信―の三つの取り組みを紹介。商品造成では、交通系フリーパスシステムの構築として、道東内の都市・観光拠点間を運行するバスを網羅したサブスクリプション「ひがし北海道パス乗り放題パスポート【2022冬版】」を紹介。
同パスは、エクスプレスバスと都市間バス、地域間バスに加え、3種の地域内バスが事前予約で乗り放題になるというもの。設定期間は来年1月29日から3月6日、販売価格は3日間が9800円、4日間が1万3800円、5日間が1万7800円。
「冬の主要観光地を全て押さえ、バスでの移動を可能にした」と阿部事務局長は利便性を強調した。同パスは来年春以降も販売する予定。
このほか、体験型フリーパスシステム構築の一つとして「ひがし北海道まるごと体験パスポート【冬版】」を紹介。同パスポートは、道東内の入場観光施設や北海道ならではの自然体験メニュー、食事、温泉利用などができるサブスクリプション電子チケット。
有効期間中に各1回入場可能となる施設を20施設、ポイント利用型入場体験食事などメニューを60種以上用意する。使用期間は、2022年1月中旬から3月中旬ごろの予定。スマートフォンを活用した非接触型電子パスポート形式を採用している。
市場調査では、国内向けウェブ調査に加え、海外向けウェブ調査として、台湾、シンガポール、マレーシア、タイの市場の変化を探る調査をしていることを発表した。
プラットフォーム発信では、ホームページ内でのワーケーション、ウィズコロナでの地域の取り組み、ユーチューブでの情報発信をしていることを紹介した。
同DMOの野竹鉄蔵専務理事は、「道東には流氷ウオークや流氷SUP、氷平線眺望、然別湖でのフィンランド式サウナなど、数多くの本物がある。また、今年2月には女満別―東京・成田線が就航するなど利便性も高まっている。密を避けられる旅先としても道東を選んでもらいたい」と強調した。
上野洋司会長
ひがし北海道の魅力を紹介