Airporterは、宿泊施設と空港間の手荷物の当日配送サービス「手ぶらサービス」を展開している。サービスを展開するAirporterの川上裕治副社長とサービスを利用する京急イーエックスインチェーン事業部の宮地太一広報担当課長に同サービスの利便性について尋ねた。
当日配送した手荷物を、当日に空港で受け渡す
――「手荷物当日配送サービス」とは。
川上 外国人観光客が増加し、都市部ではコインロッカーも足らずスーツケースを預ける場所がない。また、多くの宅配業者は当日集荷を受けていない。「荷物を預けたい旅行者」と「荷物を預かりたくない施設」のジレンマを解消するのが「手荷物当日配送サービス」だ。ホテルで預かった荷物を当日の朝(午前9~11時ごろ)に集荷し、空港(現在、羽田、成田、関西の3カ所)に配送する。利用客は、ホームページから事前に利用空港や個数などの情報の入力、荷物写真のアップ、電子決済を行い、予約番号を入手し専用の荷物タグに情報を記載する。ホテル側は、搭乗時間や予約番号などが記入されたタグを確認し、集荷時間に手荷物を受け渡すだけでいい。料金は、スーツケース1個で羽田空港、関西空港が2500円、成田空港が2800円。観光利用客は宿泊施設で手荷物を預け観光した後、空港へ直行し荷物を受け取れる。観光の時間が増えるなど観光時間の有効活用に貢献できる」
――メリットは。
川上 「伝票記入の不要」「採寸と軽量の不要(スーツケースに限る)」「会計の不要」の三つ。外国人から伝票を記入するための問い合わせがなくなるほか、採寸や重量を計る労力、現金のやりとりなども不要になる。多言語対応サービスも用意。チャットだけでなく電話対応も行い、現在は日、英、中(簡・繁)4カ国語に対応している」
――なぜ同サービスを利用したのか。
宮地 京急EXイン品川駅前は935室。チェックアウトの時間帯には、ロビーにスーツケースがあふれ、説明や採寸などすごく手間が掛かるほか、手荷物の量も多く、置き場所にも困っていた。また、小型店では品川駅前の課題に加え、電話や備品補充などの対応を少人数で行っており、手荷物の対応に一人取られることにより作業効率が低下してしまう。サービスの利用により伝票記載や支払いを完了した状態で手荷物を持ってくるので、フロント業務の工数が減り、別の業務を行うことが可能になる。また、1件に付き100円の手数料をいただけるのも大きい。PRなどの予算として使用していければと思っている。
京急EXイン品川駅前では、外国人からの手荷物が多数預けられている
Airporterの川上副社長
京急イーエックスインの宮地広報担当課長