人口減少、企業の半数が「需要な経営課題」


 帝国データバンクはこのほど、人口減少に対する企業の意識調査を行った。人口減少が「重要な経営課題」とする企業は45・7%と半数近くを占め、対応策として「高齢化に対応した商品・サービスの開発・拡充」を挙げる声が多かった。

 自社の経営で人口減少をどのように捉えているかの問いで、「重要な経営課題である」とした企業が約半数と最も多く、以下は「経営課題だが、それほど重要ではない」(28・3%)、「経営課題ではない」(13・0%)、「分からない」(13・0%)が続いた。

 人口減少が日本全体や自社の属する業界、自社にどのような影響を与えるかでは、「マイナスの影響がある」が日本全体で88・7%、自社の属する業界で84・8%、自社で78・7%と圧倒的に多かった。

 人口減少に対して自社でどのような対応策をとっているかでは(複数回答)、「高齢化に対応した商品・サービスの開発・拡充」が17・5%とトップ。以下は「労働力人口の減少に対応した商品・サービスの開発・拡充」(12・7%)、「国内の店舗網・販売先等の拡大・充実」(11・9%)、「異分野事業への進出」(10・1%)が続いた。

 このほか「観光需要を喚起する商品・サービスの開発・拡充」が3・5%で12位に入っている。

 一方、今後の対応策も、「高齢化に対応―」が25・7%、「労働力人口の減少に対応―」が25・2%と、上位に挙がった。次いで「異分野―」が24・3%と3位に上がり、人口減少への対応策として事業の多角化を考えている企業が多く見られた。

 人口減少への対応策を実施する時、どのようなことが阻害要因になるかでは(複数回答)、「人材確保」が75・5%と最も多かった。以下は、「販路拡大」(32・2%)、「技術開発・研究開発」(19・1%)、「企画提案力の獲得」(16・6%)など。

 
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