2018年1~10月累計の訪日外国人旅行者数(JNTO推計値)は、前年同期比9.7%増の2610万9千人となった。年間値の見通しについて観光庁の田端浩長官は11月21日の専門紙向け会見で、「今後、特段の外的なマイナス要因がなければ、年間で史上初めて3千万人を超えると見込まれる」と述べた。
18年の訪日外国人旅行者数は、自然災害の発生などの影響で9月が前年同月の実績を割り込んだほか、1月、7月、8月、10月の伸び率が1桁台だった。統計が未集計の11月と12月が前年と同数だった場合の年間値は3101万人、10月までの伸び率が続いた場合は3148万人となる計算だ。
観光庁の田端長官は、現時点では年間値の「見通しは立てづらい」としながらも、国際線冬ダイヤ(10月28日~19年3月30日)の旅客便の増加を好材料に挙げた。冬ダイヤは過去最高の週5174.5便で前年比333.0便増。LCC(格安航空会社)を含め、韓国、台湾、中国などアジア方面が増加している。