佐渡の伝統的構法で建てられた民家を改修した宿泊施設 伝泊・佐渡 「梅の木のある小さな宿 市十郎」が開業した。
奄美イノベーションの代表であり、建築家の山下保博(東京都渋谷区、建築設計事務所アトリエ・天工人 主宰)は、空き家問題や地域コミュニティの衰退に対する挑戦として、2016年より空き家を活用した1棟貸しの宿泊施設 「伝泊(でんぱく)」の設計および運営を手掛けています。
佐渡島では2017年7月より佐渡市松ヶ崎地区に、伝泊・佐渡 「ぐるり竹とたらい湯の宿 カネモ」を運営しており、この度、松ヶ崎で2棟目となる「梅の木のある小さな宿 市十郎(いちじろう)」をオープンします。
【宿の特徴】
- 「梅の木のある小さな宿 市十郎」は、佐渡島の松ヶ崎地区にある、佐渡の伝統的な構法で建てられた築70年以上を経た空き家を借り受け、改修した宿泊施設です。
- 室内に入ると、天井の高い御前(オマエ)と呼ばれる空間が広がります。天井や壁は黒い煤でおおわれており、人々が長い冬を囲炉裏端で過ごしたことがうかがわれます。趣のある部分は残し、必要な部分だけに修繕をほどこしました。
- 水まわりは快適に過ごせるように改修しています。キッチンには調理器具、食器一式をそろえており、ご家族やお友達同士で、料理や食事をお楽しみいただけます。離れのお風呂場には、集落に残っていた味噌樽を利用した「たらい湯」を設置しました。
伝泊・佐渡では、集落に暮らす女性コンシェルジュが、宿泊のお客様をお迎えし、ご滞在中には地域の伝統文化や習慣についてなど、地元ならではの情報をお伝えします。コンシュルジュを通じて、島に暮らすように時間を過ごせることも、伝泊の魅力のひとつです。
松ヶ崎は「屋号の里」として知られる昔ながらの街並みが保存されている集落で、それぞれの家は今でも古い屋号で呼び合っています。家ごとに屋号の看板をつくったり、漁具や古民具などを各玄関口に飾ったりと、住民が一体となり様々な取り組みが行われています。
【宿の概要】
- 宿名 : 伝泊・佐渡 「梅の木のある小さな宿 市十郎」
- 住所 : 新潟県佐渡市松ヶ崎1042
- アクセス : 両津港より車で約50分。新潟港より両津港までは、カーフェリーで約2時間半、高速船で約1時間。
- 料金 : 2~4名様ご宿泊時 税込み12,550円/人~(食事なし)
- 定員 : 4名(1棟貸し)
- URL : www.den-paku.com/sado
【宿泊のお問い合わせ】
- TEL : 03-6439-5540 (株式会社アトリエ・天工人) ※平日10:00~18:00
- メール : sado@den-paku.com
【伝泊(でんぱく)について】
伝泊とは、「伝統的・伝説的な建築と集落と文化」を次の時代につなげるための宿泊施設です。
築50年~200年を経過した、空き家となっている民家を、水まわりを中心に改修した、1棟貸しの素泊まりの宿泊施設です。旅に物語を求める人のために、地域の人との出会いの場も提供します。
現在は、鹿児島県の奄美群島に、映画「男はつらいよ」で、寅さんとマドンナのリリーが暮らす家として登場した「リリーの家」(加計呂麻島)や、伝統的な茅葺の高倉が残る「高倉のある宿」(奄美大島)など6棟、新潟県の佐渡島に2棟が運営されており、2018年中に奄美群島と佐渡島を中心に10棟以上の宿泊施設が加わる予定です。(公式ウェブサイト www.den-paku.com )
【会社概要】
会社名:奄美イノベーション株式会社
所在地:鹿児島県奄美市笠利町大字里50-2
代表者:山下保博
事業内容:奄美大島や佐渡島における「伝泊」の運営、まちづくりデザインなど。