佐賀県旅館生活衛生同業組合に加盟の旅館24軒は九州新幹線の全線開業に合わせて3月12日から、地元産の商品にこだわった日本酒の利き酒セットを宿泊客などに提供する。佐賀県の3種類の地酒を地元の陶芸作家が作ったぐい呑みと、木工家具組合が作った木製トレーで提供。佐賀ならではの味わいを楽しんでもらう。新しい企画で旅館の売り上げアップほか、県内産業の振興の一助になればと企画した同県旅館組合青年部(山口勝也部長)では話している。
利き酒セット「女性陶芸作家による女性のための佐賀の利き酒セット」は、3種類の日本酒とぐい呑み、酔い覚ましの「和らぎ水」、木製トレーのセット。ぐい呑みは佐賀県で活躍する女性の陶芸作家、トレーは福岡県大川市と並ぶ家具の一大産地、佐賀市諸富町の諸富木工家具組合がそれぞれこの企画のために作ったもの。
参画する旅館はこのセットを使い宿泊客らに佐賀の日本酒の味比べを楽しんでもらう。
佐賀の日本酒は、銘柄のひとつが「日本一おいしい地酒」とメディアで取り上げられるなど味に定評がある。セットでは、各旅館が地酒3種類をチョイスして利用客に提供する。各60ミリリットル、3種類合計で1合の日本酒を千円程度で販売する。
女性の陶芸作家が作ったぐい呑みを使い、ソフトなイメージを醸し出すため「女性のための利き酒セット」とうたっているが、男性客の利用も歓迎という。
県組合では一昨年から、地元産の海苔にこだわった地産地消事業も手掛け、好評を得ている。
PRのため東京の観光経済新聞社を訪れた青年部の一行は、「佐賀県の産業のコラボレーション企画です。佐賀ならではの日本酒の味、ぐい呑みの質感、木製トレーの木のぬくもりを楽しんでもらいたい」と話している。
本社を訪れた佐賀県旅組青年部の一行
(左から旅館大和屋・山口勝也氏、湯元荘東洋館・江口敬子氏、蟹御殿・風の森・荒川信康氏)