個人企業の業況判断、「過去最低を記録」 総務省調べ


 総務省は19日、個人企業経済調査(動向編)の今年1〜3月期分の結果(速報)を公表した。それによると、同期の個人企業(個人経営の事業所)の業況判断DI(よいとする企業割合から悪いとする企業割合を引いた値)は前期(08年10〜12月期)比5.5ポイント悪化のマイナス77.8で、02年の四半期ごとの調査開始以来、最低を記録した。業種別では、宿泊業・飲食サービス業が同7.3ポイント悪化のマイナス76.5だった。

 DI(調査産業計)の過去の最低値は02年7〜9月期のマイナス76.7。今期は過去最低を更新するとともに、07年7〜9月期以来、7期連続で前期を下回った。

 今期の業況判断について、よいと回答した企業は1.9%で、前期比0.9ポイント低下した。半面、悪いと回答した企業は79.7%で、同4.6ポイント上昇した。普通と回答した企業は18.5%で、同3.6ポイント低下した。

 DIを業種別にみると、宿泊業・飲食サービス業を含めた4業種すべてが前期比悪化した。特に製造業はマイナス81.5で、前期比9.9ポイント悪化。4業種の中で悪化幅が最も大きく、02年の四半期ごとの調査開始以来、最低を記録した。

 このほか卸売業・小売業がマイナス77.3で、同2.8ポイント悪化。サービス業がマイナス77.8で、同6.3ポイント悪化。

 宿泊業・飲食サービス業は、よいと回答した企業が前期比1.6ポイント減の1.6%にとどまった。悪いと回答した企業は同5.7ポイント増の78.1%。普通は同4.1ポイント減の20.3%だった。

 来期(今年4〜6月期)の業況見通しDIは、全業種が今期比2.8ポイント改善のマイナス75.0。

 業種別では、宿泊業・飲食サービス業が同5.7ポイント改善のマイナス70.8。業種別で最も改善幅が大きいとともに、DI値も高くなっている。

 製造業は同0.6ポイント悪化のマイナス82.1。4業種の中で唯一、今期から悪化の見通しだ。このほか卸売業・小売業は同2.0ポイント改善のマイナス75.3。サービス業は同3.9ポイント改善のマイナス73.9。

 
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