政府が発表した「食料・農業・農村白書」では、農山漁村における所得と雇用機会の確保を図る取り組みの一つとして、農泊の推進が取り上げられている。2023年3月末までに農泊推進対策の交付金を活用した農泊地域は全国で621地域。コロナ禍からの需要回復が見込まれる中、農林水産省では、宿泊、食、体験のコンテンツ開発など農泊のビジネス化を支援している。
農泊は、農山漁村地域に宿泊し、滞在中に豊かな地域資源を活用した食事や体験を楽しみ、農村の人々との交流を通じて、その土地の魅力を味わってもらう農山漁村滞在型旅行。
農泊地域数は、17年度には206地域だったが、18年度に352地域、19年度に515地域に増え、22年度には600地域を超えた。農泊地域における延べ宿泊者数は、19年度に589万人泊(うち外国人38万人泊)に上った。ただ、コロナ禍の影響で20年度は391万人泊(同2万人泊)に減少。21年度は448万人泊(同1万人泊)に増えたが、コロナ前の実績には回復しなかった。
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