全国企業上半期の倒産、14年ぶり4000件割れ 


負債は2000年以降最小

 帝国データバンクによると、今年上半期(1~6月)の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は3998件、負債総額は7507億6千万円だった。件数は前年同期比0.8%減、額は同17.6%減と、ともに2年連続で前年同期を下回った。件数は上半期としては2005年以来、14年ぶりの4千件割れ。額は上半期としては2000年以降で最少となった。

 件数を7の業種別に見ると、不動産業(8.0%減の115件)、製造業(5.3%減の446件)、卸売業(5.0%減の576件)、建設業(4.3%減の685件)の4業種で前年同期を下回った。

 増加は運輸・通信業(3.8%増の138件)、サービス業(1.4%増の971件)、小売業(0.3%増の905件)の3業種。サービス業は「旅館、その他宿泊所」が2.7%減(1件減)の36件。娯楽業は2.0%増加(52件)した。

 9の地域別では、北海道、関東、中部、近畿の4地域が減少した。北海道(2.4%減の121件)は「インバウンドをはじめとする観光需要の拡大などを受け」(同社)、小売業などの倒産が大きく減少した。九州(13.3%増の316件)は「復興需要などで低水準だった前年の反動もあり」(同)増加した。

 規模別では、負債5千万円未満の倒産が2436件で、倒産全体に占める割合が60.9%。資本金1千万円未満の倒産は2669件で、同66.8%を占めている。

 同期の観光関係の大型倒産は、会員制リゾートホテル経営のエメラルドグリーンクラブ(東京都、負債450億円、民事再生法)、ホテル経営のHKコーポレーション(岩手県、負債35億6300万円、特別清算)が報告されている。

 
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