全国旅行業協会(ANTA)の事務受託会社である全旅(池田孝昭社長)は10月23日、和歌山県海南市の和歌山マリーナシティロイヤルパインズホテルで創立40周年の記念式典を開いた。会員や観光関係者ら約180人が出席した。
冒頭あいさつした池田孝昭社長は、5月12日から8月12日までの期間、韓国で開催された麗水世界博覧会について触れ、「二階俊博ANTA会長と、姜東錫・博覧会組織委員長との間で業務提携が締結。期間中、1万4800人を送客したことで、お褒めをいただいた。8月28日には、日中国交正常化40周年として、『弘法大師・空海を偲ぶ日中交流訪問団』に520人と共に同行した」と述べた。
その上で「今回の記念式典には東日本大震災の被害を受けて復興に取り組んでいる東北、昨年の豪雨被害から復興に取り組んでいる和歌山の女将に参加いただいた。全旅はこの難局を乗り切って、報恩感謝の気持ちで事業に邁進していく」と強調した。
来賓の二階ANTA会会長は「20年前から旅行業にかかわっており、会員の皆さんとは固い信頼関係と絆で結ばれている。記念式典にはこのような国際情勢でありながら、姜委員長に出席いただいた。委員長は日本で言う建設大臣を二度務め、仁川国際空港の建設と運営に携わった。今、中国、韓国との関係は非常に深刻。以前のような関係に戻るには観光が前面に出て、交流を促進する役割を担ってもらいたい」と期待した。
記念式典では姜委員長から送客のお礼として二階会長、池田社長に感謝状が贈られた。また、二階会長は受け入れの協力と記念式典への出席に対し、姜委員長はじめ、李参・韓国観光公社社長(代理)、朴三求・錦湖アシアナグループ会長(代理)らに感謝状を贈呈した。
次いで、被災地の女将として、山口淑子・観光荘(岩手県)、高橋知子・緑水亭(宮城県)、渡辺いづみ・山水荘(福島県)、片桐栄子・ホテル華の湯(福島県)、小渕祥子・富士屋(和歌山県)、奥川美香・勝浦観光ホテル(和歌山県)の各氏が登壇。被災時の体験談を話したほか、二階会長や全旅の会員について復興への協力について感謝の言葉を述べた。女将らには、池田社長から感謝状などが贈られた。
あいさつする池田社長