全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連、佐藤信幸会長)と宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合(佐藤勘三郎理事長)は8日、宮城県秋保温泉の伝承千年の宿ホテル佐勘でノロウイルス対策セミナーを開いた。宮城県の旅館組合員を中心に約90人が参加。ノロウイルスによる食中毒事故防止に向けて、対応策を学んだ。
全旅連では2010年度、新潟県、長野県(2回)、北海道の各地でノロウイルスの対策セミナーを開いており、今回で5回目となる。
元東京都衛生研究所微生物部長、麻布大学客員教授を務める伊藤武氏が「ノロウイルス食中毒の疫学と対策」、飲食店コンサルタントで株式会社ステップ代表取締役の小田正人氏が「実務編・手洗い手技」と題してそれぞれ講演した。
ノロウイルスは十分加熱処理をしていない二枚貝や、患者のおう吐物、ふん便などを介して人に感染。感染すると下痢やおう吐、腹痛などの症状が1〜2日みられる。近年は年間1万人を超す患者があり、12〜1月の冬場が発生のピークとなっている。
発生の防止には十分な手洗いや、食品の1分間以上の加熱処理、調理器具の次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌などが有効とされる。
今年度5回目のノロウイルス対策セミナー