全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連、北原茂樹会長)はこのほど、冊子「健康志向のメニューづくり〜時代のニーズに応える健康ビジネスに向けて」=写真=を作成した。全国に2500万人といわれる糖尿病患者や糖尿病予備軍でも安心して食べられる健康志向の食事メニューをつくるための指針となるノウハウ本。全旅連では「新たなビジネスモデルづくりのきっかけとしてほしい」と話している。
全旅連シルバースター部会の経営研究委員会を中心に「健康志向のメニューづくり推進委員会」(野澤幸司委員長)をつくり、実際に食事療法に取り組んでいる宿や、厚生労働省が推進する「宿泊型新保健指導プログラム」を実践する宿などへ調査に出向き、作成に当たった。
「なぜ今健康志向のメニューが必要なのか?」「健康志向のメニュー取り組み事例集」「健康志向のメニューづくりに向けて」の3部構成。
まず、健康志向のメニューづくりの必要性や、1日に必要な適正エネルギー摂取量の算出方法などを解説。
健康志向メニューづくりの取り組み事例として、新潟県村杉温泉の角屋旅館と風雅の宿長生館、千葉県長柄町のリソル生命の森の例を取り上げた。
また健康志向のメニューをつくるに当たり注意すべき高糖質、高カロリーの食材や、糖質やカロリーを控えるための代替食品なども事例を挙げて解説した。
A4判カラー、全16ページ。全国47都道府県の旅館・ホテル組合を通して全旅連組合員旅館・ホテルに配布した。
成人男性の約3割が糖尿病または糖尿病予備軍といわれ、全旅連ではこれらの客層を対象にした新たなビジネスモデル構築などに向けて、同冊子を活用してほしいと話している。