全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連、佐藤信幸会長)は8月26、27日、東京のリクルートG7ビルで若手旅館・ホテル経営者と後継者対象の初の研修会「宿経営ビジネススクール」を開いた。都道府県旅館組合の青年部長、若手経営者ら約30人が受講。会を共催したリクルートの幹部らから、経営者に求められるリーダーシップやマネジメント論、インターネットビジネス、顧客満足度向上のノウハウなどを学んだ。
初日はリクルート旅行カンパニーの冨塚優執行役員・旅行カンパニー長が「21世紀の経営者に求められるリーダーシップとは」「21世紀の経営における人材育成」をテーマに講義。リーダーシップとマネジメントの定義を受講者とともに考えるとのスタンスで講義を進めた。
冨塚氏はリーダーに求められる力として「必要な資源を利害関係者から引き出せる」「必要な変化を関係する人に引き起こし、その変化を継続させることができる」などと指摘。また、「リーダーには『技術・スキル』と『覚悟・マインド』が必要。2つが相まって人を引き付ける力になる」などと持論を述べた。
このほかリクルートの出木場久征(旅行カンパニーじゃらんnet編集長)、河合洋(CS推進室CS推進グループゼネラルマネジャー)、山田修司(同)、稲荷山健生(旅行カンパニーじゃらんリサーチセンターグループ宿泊コンサルティング担当)の各氏、コンサルタント会社オブリージュの村橋克則代表、全旅連の島村博幸専務理事が「インターネットビジネスに勝つための秘訣」「情報発信力の磨き方」「顧客満足度向上のための宿改善ノウハウ」「地域作りに活かせる補助金」などをテーマに講義を行った。
研修の冒頭、全旅連の大木正治会長代行・副会長があいさつ。「今、自分が旅館経営をできるのは、青年部活動を通して様々な経営のエキスを得られたからだ。皆さんもこの2日間で自分なりの何かを持ち帰り、経営に生かしてほしい」と述べた。
研修会は12月初旬にも第2回を開講予定。全国の若手経営者、経営後継者を対象に参加者を募る。
リクルート・冨塚氏の講義