全旅連青年部、「全国旅館・ホテルサミット in 東京 2021」開催


現状の課題や今後の方針を共有

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部(鈴木治彦部長=岡山県・奥津荘)は8日、全国旅館・ホテルサミットin東京2021をオンラインミーティング形式で開催した。「分散型旅行」をテーマにしたクロストークや参加者ごとに話し合うグループワークを実施。コロナ下の宿泊施設が取るべき方策、ニューノーマル時代に想定される旅行形態やサービスについて議論し、現状の課題や今後の方針を共有した。

 同ミーティングには約50の会員施設が参加。冒頭、鈴木部長は「コロナ禍で青年部は、どうウィズコロナと向き合い、どうアフターコロナに向け試行錯誤していくか、皆さんの知恵を結集し、共有していきたい」と参加者に呼び掛けた。

 クロストークでは、田辺大輔副部長(島根県・くつろぎの宿 さぎの湯荘)と、次期青年部部長の星永重副部長(福島県・藤龍館)が分散型旅行の概要を説明し、需要を分析した。田辺副部長は「密を避けるため、混み合っている時期、場所をずらすことでより良い旅行が提案できると考えている。宿泊施設の規模を問わず、今後進むべき方向としては良いと思う」と述べた。星副部長は、「週末、あるいは各エリアのピークシーズンにお客さまが集中しているのが多くの施設の現状だと思う。分散型旅行が旅行者の中に浸透すれば、各エリアの従来とは違った季節、時間帯に新たな魅力が生まれ、国内各地が活性化していく」と、分散型旅行の可能性に期待を寄せた。

 グループワークでは、参加者が七つのグループに分かれ、「『新しい旅の様式とニーズ』の中で、お客さまが求める旅とは?」「われわれが提案したい旅 お客さまをどうもてなすか」「事業者ができる、新しいチャレンジ」の三つのテーマを議論した。参加者は自館の取り組みや課題、衛生管理対策やアフターコロナの経営方針などを述べ、他の参加者の声に耳を傾け、アイデアやアドバイスを交換しあった。

 コロナ終息後の旅行需要について鈴木部長は「ワクチンがある程度行き渡るころには、旅行に行きたいと我慢していた皆さんの動きが出てくると期待している。そこへ向けわれわれは、感染症対策を含めお客さまを迎える態勢を今まで以上にしっかり整える必要がある。コロナ以前のように旅行者が動ける状況を、全旅連青年部がリードして築いていく」と、コロナ終息後に向けた態勢作りの決意を述べた。星副部長は「宿泊業はクラスターの発生やコロナウイルス拡散の要因にはなっていないと自負している。各従業員も努力している。この認識が世間のスタンダードになるよう、施設内の備品やスタッフへの投資を継続していく」と述べ、感染症対策の重要性を主張した。

 最後は、鈴木部長の声掛けに合わせ、参加者全員で「待ってます」の発声、ジェスチャーを、国内外の旅行者へ向け発信した=写真。同様のミーティングは今後も各地域やブロックごとに複数回開催予定。

 

 
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