全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部(山口敦史部長=山形県・ほほえみの宿滝の湯)は11日、東京の都道府県会館で臨時総会を開き、平成27・28年度の次期部長に桑田雅之副部長(長野県・菅平高原温泉ホテル)を選出した。来年4月に予定される総会を経て正式に就任する。桑田氏は「One for All、All for One」をスローガンに掲げ、「政策的課題への取り組み」など五つの基本方針を示した。
前回、前々回は2人の立候補者による選挙が行われたが、今回立候補したのは桑田氏1人だった。
桑田氏は「部員の皆さまとの(執行部との)距離を近づけたい。皆さまの共通意見を可能な限り取り入れて、全国に発信したい」と所信を述べるとともに、具体的取り組みとして五つの基本方針を示した。
まず「政策的課題への取り組み」として、耐震、税制、国内旅行活性化など、旅館業界を取り巻く問題について親会(全旅連)と連携して対応し、2016年に予定される衆参議員選挙を見据えて「問題の一つでも(任期中に)必ず達成したい」とした。
また「流通課題への取り組み」として、全旅連のホームページ「宿ネット」のリニューアルなど、業界独自の流通チャネルづくりを目指す。
そのほか「インバウンドへの取り組み」として「『旅館ブランド』の確立とプロモーション」、「組織力の強化」として部員同士が双方向で情報を共有できる仕組みの構築、「未来を担う若手経営者の育成」として経営に関わる研修などを行う。
部長の任期は2年。来年4月に予定される総会の承認を経て、現在の山口部長体制との引き継ぎが行われる。
臨時総会には全旅連青年部の執行部、全国47都道府県の青年部長らが出席。山口部長は「今期は10の委員会を設けて業界発展のために一生懸命取り組んでいる。来月は京都で2年に一度の全国大会が行われる。2年間の集大成として、有益な情報交換の場としたい。1人でも多くの部員に参加してほしい」と述べた。
握手する桑田氏(左)と山口部長