明治時代に生野銀山(兵庫県朝来市)と飾磨港(同姫路市)を結んだ南北約50キロの日本初の高速産業道路「銀の馬車道」。この馬車道を活用し、中播磨地域に観光客を誘致しようと、06年から5カ年計画で兵庫県中播磨県民局が中心となり「銀の馬車道プロジェクト」を実施している。官民参加の協議会も発足、プロジェクトを推進している。
同プロジェクトは(1)ツーリズムの振興など多彩な交流の展開(2)JR播但線の利便性向上と交流拠点の形成(3)馬車道沿いの基盤整備──などを柱に地域を活性化させる。
07年度の事業は、「銀の馬車道」の認知度アップ、関連商品の開発、播但線やツアーバスへのラッピング広告、ツアーバスの運行などを計画。
事業の1つ、ツアーバスの運行では、神姫バスとタイアップして、同馬車道周辺の観光資源を巡る日帰りバスツアーを8コース企画している。例えば「播州の奥座敷・市川町訪問と民俗学の父柳田國男生誕地で民話・伝説を聞く」コースは、福崎町辻川で「もちむぎまつり」が見学できる。また、もちむぎ麺のプレゼントなど特典もある。10月27日に三宮、明石、姫路の順に出発。料金は大人3980円。
「西の比叡 書生圓教寺と甘地の獅子舞見学」コースは、県指定無形民俗文化財の獅子舞演舞を観賞。9月9日に三宮、明石、姫路の順に出発。料金は大人4300円。「兵庫の銀山を巡る旅 生野・明延・神子畑」コースは産業遺産を巡り、鉱山弁当が食べられるツアー。
中播磨県民局の出雲淳雄さんは「中播磨地域の歴史や文化、郷土料理などに触れられるツアーを多くの人に体験してもらいたい」とアピールしている。
同ツアーについての問い合わせ先は神姫観光姫路旅行センター(TEL079・289・0111)