顧客満足度、1位企業はオリエンタルランドが運営する東京ディズニーリゾート(TDR)──サービス産業生産性協議会(代表幹事・牛尾治朗ウシオ電機会長)が初めて発表した、サービス業の評価の目安となる「日本版顧客満足度指数」(JCSI)でこんな結果が明らかになった。業界ランクでは、旅行業界が通信販売業界に次いで2位にランクされた。
経済産業省の委託を受けて、同協議会が実施。JCSIは日本の主なサービス業29業界・291社を対象に、品質や価格など全業界に共通する質問を設定。サービスを利用した延べ約10万人の回答を、インターネット経由で集計、分析し、100点満点で評価した。
調査結果によると、291社中もっとも高い評価を受けた企業はTDRで、82.3ポイントの高得点。「利用前の期待」「実際の評価」「継続利用」などの項目で高い指数を獲得した。2位は家電ネット通販のECカレン(81.1ポイント)、3位は寿司チェーンのあきんどスシロー(78.8ポイント)が入った。
50社の中には通販企業が11社入っており「不況に強い」との評価を裏付けた形となった。また、くら寿司(13位)やイタリアンのサイゼリヤ(16位)など低価格系の外食業もランクインしており、消費者の懐事情をうかがわせる。
旅行業界では楽天トラベルが9位でベスト10入り。以下、じゃらん(10位)、一休(11位)と続き、ネット系エージェントの健闘が目立つ。総合旅行業系では近畿日本ツーリスト(KNT)が38位、日本旅行が46位となっている。継続利用の項目では、旅行に関する業界・企業が上位を占め、ベスト10にはHISを含めたネット系エージェント4社が入った。
ホテルのランクインも少なくなく、帝国ホテルは17位、スターウッドホテルが28位、ホテルオークラは31位だった。一流ホテルを抜き、13位に入ったのが低価格を売り物にするスーパーホテル。低価格の外食業と同様の傾向が読み取れる。