全国旅行業協会(ANTA、二階俊博会長)は9日、北海道札幌市で常任役員会と、昨年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた北海道の観光回復を後押しする「北海道の観光を盛り上げる会」を開催した。観光を盛り上げる会には、北海道運輸局や北海道観光局、北海道観光振興機構、北海道旅行業協同組合なども招き、地震時の対応や今後の取り組みの説明を受け、引き続き送客に力を注いでいくことなどを確認し合った。
冒頭のあいさつで国谷一男副会長は、10月末に東京で北海道の観光を盛り上げる会を開き、関係機関あげて北海道の元気回復に協力し合っていくこととしており、一層の取り組みを進めていこうと強調。
道観光局や観光振興機構からは、胆振東部地震で「北海道観光は約115万泊、356億円に上る影響を受けた。風評被害の払拭(ふっしょく)と誘客の促進に向け積極的な情報発信やプロモーション活動に力を入れている」「いち早く国や道の支援による総額83億円のふっこう割が実現し、観光回復への大きな力になった。12月末で70万人を超える利用」と報告。運輸局からは、地震直後のホテルや観光施設の対応について実態調査を実施し、ガイドラインづくりを進めることなどが説明された。
公務のため出席できなかった二階会長からは「北海道観光を安心して楽しんでもらうよう、関係機関とも連携し、誘客の先頭に立って取り組んでいこう」と呼び掛けるビデオメッセージが寄せられた。
盛り上げる会の様子