千葉県旅館ホテル組合(平野勝之理事長)は6月20日、千葉市のホテルグリーンタワー千葉で総会を開き、東日本大震災問題に対応する災害特別委員会の設置を決めた。また震災からの復興に向けたPR事業の実施も決めた。
災害特別委員会は、計画停電や節電、融資や雇用、原発事故の補償など、震災関連の諸問題に対応する。委員長には武田将次郎副理事長が就任する。
PR事業は、震災と原発事故で宿泊キャンセルが続出したことから、新たな顧客を創造し、ダメージを払拭しようというもの。すでに同月11、12日、千葉市の幕張メッセで開かれた県の観光PRイベントに出展しており、今後も各地域で精力的に取り組む。
また旅館・ホテル営業に支障を来す計画停電が起こらないよう、顧客に節電を呼びかけるうちわも製作する予定だ。
任期満了に伴う役員改選では、平野理事長を再選した。
平野理事長は、昨年の千葉国体、全国障害者スポーツ大会の受け入れをスムーズに行えたことに謝意を示した後、震災関連で「1週間足らずで100軒の旅館から約10億の損害の報告があった」として、税金や借入金の納付・返済猶予や風評被害の善後策について関係機関に陳情したことを報告。「予断を許さない厳しい道のりだが、絆を糧に一致団結で乗り切りたい」と述べた。
表彰関連では、全旅連の「第14回人に優しい地域の宿づくり賞」で観光経済新聞社社長賞を受賞した同県旅館組合女将会を表彰した。
【新役員陣容】(敬称略、カッコ内は所属)
理事長=平野勝之(ホテル喜楽館)▽副理事長=武田将次郎(鴨川館)、篠原正人(篠原旅館)、関根清二(ホテルニュー大新)、松崎浩一(松崎旅館)、館石正文(館山シーサイドホテル)