国土交通省は8月26、27日、「北海道ガーデン街道」10周年記念事業としてガーデンツーリズムの先進事例を紹介する「ガーデンツーリズムセミナー」を帯広市の北海道ホテルで開催した。観光関係者ら95人が参加。北海道ガーデン街道の取り組みやノウハウの共有、全国での連携体制の確立について意見を交わした。
北海道ガーデン街道は、道の代表的な美しい八つのガーデン((1)大雪 森のガーデン(2)上野ファーム(3)風のガーデン(4)十勝千年の森(5)真鍋庭園(6)十勝ヒルズ(7)紫竹ガーデン(8)六花の森)が集中する、大雪―富良野―十勝を結ぶ全長約250キロの街道。今年で10周年を迎える同街道は、5月に制度が創設され、6計画が登録された国のガーデンツーリズム登録制度の第1号となっている。
26日にはセミナーと交流会を実施。セミナーでは、先進事例や商品化戦略の紹介、パネルディスカッションを行った。
先陣事例については、北海道ガーデン街道の林克彦代表が「北海道ガーデン街道のプロモーション戦略」、上野ファームガーデナーの上野砂由紀氏が「ガーデンツーリズムに求められるガーデンとは」、はままつフラワーパークの塚本こなみ理事長が「人々を魅了する植物園のつくりかた」をテーマに発表した。
ガーデンツーリズムの商品化戦略については、クラブツーリズムの花旅コーディネーターの舩山純氏が「クラブツーリズム『花めぐり』の旅」の実施例などを紹介。1997年のツアー立ち上げからガーデンツーリズムに携わる舩山氏は「日本全国を結ぶガーデンツーリズムは、今までとは違うコンセプトやルートでつながることで新たな魅力が生まれ、連携や協力を強めることでさらにパワーアップする」と今後の可能性を語った。
パネルディスカッションは、東京都市大学の涌井史郎特別教授がコーディネーターを務め、「ガーデンツーリズムのこれから」をテーマに議論した。
27日は、エクスカーションを実施し、十勝千年の森、紫竹ガーデン、真鍋庭園の三つの庭園を視察した。
十勝千年の森を視察する参加者ら