秋の褒章の受章者に対する国土交通省分の伝達式が12日、同省で開かれた。旅館業では黄綬褒章を受けた経営者や女将ら4人が観光立国の推進に尽力した功績を称えられた。受章者らは受章を励みに観光振興への意欲を新たにしていた。
旅館関係の受章者は、石長取締役副社長(女将)の石井道惠氏=京都府京都市、ホテルかめや代表取締役で元日本観光旅館連盟理事の齋藤貞夫氏=長野県上田市、玉翠楼取締役(女将)の本山こはる氏=神奈川県厚木市、下部ホテル社長で日観連首都圏支部副支部長の矢崎崇氏=山梨県身延町。
旅館業代表で登壇した齋藤氏は「堅実な経営が評価された」と喜んだほか、地元、鹿教湯温泉の活性化について「医療などとの連携をさらに深め、湯治や保養を通じた滞在型の観光地域づくりに努めたい」と抱負を語った。
下部ホテルの矢崎氏は「宿泊業を取り巻く経営環境は先が読めない厳しい時代だが、本当にやりがいがあるのはこれからだ。受章を機に、宿屋の原点に立ち返り、お客さまに向き合っていきたい」と述べていた。
旅館業代表で登壇した齋藤代表