国内での旅行消費額26.1兆円 2018年観光庁統計


訪日増も日本人国内が減少

 日本人と訪日外国人を合わせた日本国内における2018年の旅行消費額は、前年から6千億円減の26兆1千億円となった。15年から増加傾向にあったが、4年ぶりに前年実績を下回った。訪日外国人の旅行消費額が旅行者数の伸びで増加した一方で、日本人の国内旅行消費額は、相次ぐ自然災害や天候不順などの影響で宿泊旅行、日帰り旅行ともに前年実績に届かなかった。

 観光庁の「旅行・観光消費動向調査」と「訪日外国人消費動向調査」から算出された結果。日本国内における旅行消費額は、21日に公表された2019年度版「観光白書」に掲載された。

 日本国内における18年の旅行消費額の内訳は、日本人の国内宿泊旅行が15兆8千億円(構成比60.6%)、日帰り旅行が4兆7千億円(同17.9%)、日本人の海外旅行(国内消費分)が1兆1千億円(同4.2%)、訪日外国人の旅行が4兆5千億円(同17.3%)。

 訪日外国人旅行は、18年の旅行者数が過去最高の3119万人で、消費額も過去最高。18年から統計手法が一部変更になったため、従来手法で推計すると、消費額は4兆8千億円に相当し、前年比で8.7%の増加だった。日本人を含めた旅行消費額全体に占める構成比は、2年連続で15%を超えた。

 日本人の宿泊、日帰りを合わせた国内旅行消費額は前年比3.0%減で、4年ぶりに前年実績を下回った。ガソリン代や宿泊費の上昇などで旅行者1人1回当たりの旅行単価はアップしたが、自然災害などの影響で宿泊、日帰りともに旅行者数が大幅に減少し、消費額が伸びなかった。

 日本人の海外旅行は、18年の出国日本人数が1895万人と過去最高だったが、海外旅行に伴う国内分の消費額は前年を下回った。

 
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