JTBが発表した2018年の旅行市場の見通しによると、国内旅行は景況感の改善や休暇取得の促進効果も影響し、前年比1・8%増の3億1120万人となる見込みだ。平均消費額は、訪日外国人の民泊利用などにより都市部を中心に宿泊施設の混雑緩和が想定されること、節約志向に加えて、LCCなど安い旅行の選択肢が増えていることなどから、1・4%の微減となる3万4700円と推計している。
18年の話題として、明治維新から150年となり、佐賀で「肥前佐賀幕末維新博覧会」、鹿児島で「かごしま明治維新博」などゆかりの地でイベントやキャンペーンが予定されている。NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」の舞台となる鹿児島や瀬戸大橋開通30周年を迎える瀬戸内地方にも注目が集まりそうだ。
海外旅行人数は、過去最高だった12年に次ぐ、1・7%増の1820万人と推計。平均消費額は0・5%増の24万3100円と見込む。
訪日外国人旅行者数は、12・3%増の3200万人と予測。17年に大きく増加した韓国からの旅行者の伸びはやや落ち着くと見ている。
17年の実績推計も発表。国内旅行は人数が3・0%増の3億570万人、平均消費額が0・3%増の3万5210円と予測。海外旅行は人数が4・6%増の1790万人、平均消費額は2・8%減の24万1900円。訪日外国人旅行者数は、18・3%増の2850万人と推計している。