日本政府観光局(JNTO)は7日、UIA(国際団体連合)の統計(暫定値)による国際会議の2008年の開催件数で、日本が世界4位に入ったと発表した。日本の開催件数は前年比127件増の575件。順位は前年5位から上昇した。
JNTOは、「08年後半には世界経済が大きく後退したにもかかわらず、国際会議の開催件数に大きな影響はみられなかった」とし、日本では国際団体が主催する大規模な会議、国内学会が主催する中規模以上の会議が増加したと分析した。
UIAは07年統計から調査基準を変更している。旧基準に照らし合わせると、08年の日本の開催件数は241件。旧基準で数値目標を定めた観光立国推進基本計画の「2011年までに252件以上(05年比で5割以上増やす)」の達成に近づいてきた。
世界全体の開催件数は前年比7・4%増の1万1085件。上位国の動向をみると、1位は米国で開催件数は1079件、2位はフランスで797件、ともに順位に変動はなかった。アジア地域では、日本の競合国であるシンガポールが世界3位。前年比171件増の637件に伸ばし、順位を1つ上げた。
観光立国推進基本計画では、数値目標と同時に「アジア最大の開催国を目指す」としているが、08年のシンガポールとの差は62件。JNTOコンベンション誘致部の小堀守部長は「シンガポールに追いつくのは簡単ではないが、観光庁が7月に策定したMICEアクションプランなどを実行に移し、アジア1位を目指したい」と述べた。