日本政府観光局(JNTO)は8日、国際団体連合(UIA)の国際会議統計を基に、2009年の各国の国際会議開催件数を発表した。日本は538件で世界5位。前年の575件、4位からは件数、順位ともに下がったが、アジアでの順位は前年と同じくシンガポールに次ぐ2位だった。
UIAが件数に数える基準は、国際機関、国際団体の本部が主催、または後援した会議で(1)参加人数50人以上(2)参加国数3カ国以上(3)開催期間1日以上──など。09年の世界での開催件数は前年比4%増の1万1503件だった。
日本での開催件数は、地方自治体や国、JNTOの誘致活動で成果を上げているが、不況などの影響を受け、国内団体が主催する国際会議が開催されなかったり、参加者が減少して基準に達しなくなったりしたため、減少したとみられる。
観光立国推進基本計画には、国際会議に関する目標「開催件数を2011年までに5割以上増やし、アジア最大の開催国を目指す」がある。数値目標は05年比の5割以上で252件以上。07年以降、UIAに統計手法の変更があったため、09年の日本の開催件数は旧基準では246件にあたり、目標達成が近づいている。
ただ、アジアでトップの開催件数を誇るシンガポールは、開催件数を前年比52件増の689件に伸ばした。世界での順位も前年より1つ上げて2位になっている。
都市別の開催件数では、(1)シンガポール(689件)(2)ブリュッセル(395件)(3)パリ(316件)(4)ウィーン(311件)(5)ジュネーブ(183件)──が上位5位。ソウルが9位(151件)に入ったが、東京は11位(134件)だった。国内都市では横浜が29位(54件)、神戸が38位(40件)、京都が39位(39件)などだった。