国際文化都市東京の実現を 東商トラベル&ツーリズム委が都に要望 


潮田副知事(右)に要望書を渡す田川委員長

田川委員長に単独インタビュー

 東京商工会議所トラベル&ツーリズム委員会の田川博己委員長(副会頭、JTB相談役)はこのほど、東京都の潮田勉副知事に「ツーリズム産業の基幹産業化に向けた、東京の産業振興に関する重点要望書」を手渡した。(1)観光都市としてのさらなる国際競争力強化(2)ツーリズム産業の持続的発展を促す支援の拡充(3)魅力的な地域資源を生かした「国際文化都市東京」の実現―など、官民一体となって取り組むべき施策を要望した。同様の要望は国に対しても行っている。

 東京は、観光都市としての力が他都市に比べ相対的に低下するとみられる。世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によると、観光GDP貢献額トップ10都市で、東京は22年で7位となっているが、32年予測では10位にダウン、マカオ(8位)やバンコク(9位)よりもランクが下になる。

 25年に大阪・関西万博が開催されるが、この2年間をツーリズムの再生と基幹産業化、東京の国際競争力強化に「極めて重要な局面」と捉えている。万博を関西だけの盛り上がりにとどめず、その人流を東京、そして全国へ広げる施策の実施を求めた。

 都に対して、魅力的な地域資源を生かした国際文化都市東京の実現のため、(1)地場産業や歴史・文化・芸術・スポーツ資源の連携による交流促進と情報発信の強化(2)高品質な製品・伝統工芸品などのブランド化・銘品化(3)シビックプライド(郷土愛)醸成に向けた文化教育の拡充―などに取り組むことを提言した。

◇   ◇

 田川委員長は副知事との面談の後、本紙の取材に応じ、都の観光振興に対する考えを次のように述べた。

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