総務省主催の06年度「地域づくり総務大臣表彰」受賞団体がこのほど決まり、地域活性化部門に観光振興策を評価された4団体を含む15団体が選ばれた。このうち2団体は民泊による体験型観光を中心とした取り組みが評価された。表彰式は14日、都内で開かれる。
個性豊かな発想で地域活性化を積極的に進め、顕著な成果をあげた団体を表彰する制度で、今回が3回目となる。
観光振興策が評価され受賞が決まったのは、福井県のえいへいじ納涼まつり実行委員会、香川県直島町、大分県の特定非営利活動(NPO)法人安心院グリーンツーリズム(GT)研究会、沖縄県の伊江村観光協会の4団体。
このうち安心院と伊江村の事業は、観光客が地域住民宅に「民泊」し、農業や漁業を体験する体験型観光を中心とした活性化策が評価された。
安心院GT研究会は「会員制農村民泊」に取り組んでいる。中でもシニア層が旅行者の受け入れ態勢づくりに積極的に関わっている点が特徴。GT大学や研究会も企画し、その普及にも取り組む。民泊を受け入れる会員数が急激に拡大している点や、同地域を訪れるリピーターが増えている点、他地域にも応用可能な戦略づくりが評価された。
伊江村観光協会は民泊や修学旅行の誘致キャンペーンを実施している。農業や漁業を観光客に体験してもらう態勢づくりを若者からお年寄りまでが一体的となって行う。島のありのままの生活を来訪者が体験でき、本来の「暮らしの本質」を味わえる点が評価された。
表彰を受ける団体は「この2~3年、体験型観光を行っている団体が増えている」(同省自治政策課)という。