新潟県佐渡市の「佐渡島(さど)の金山」が7月27日に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。国内26件目で新潟県では初の登録となる。27年にわたる草の根の活動が実を結び、江戸時代に確立した世界でも稀(まれ)な手作業による金銀生産の価値が認められた。全国各地からもたらされた文化や海・山の幸といった佐渡島の魅力にスポットが当たる。佐渡市は人口が5万人を割り込むなど少子高齢化が進行しているが、活性化の起爆剤として世界遺産への期待は大きい。
パブリックビューイングで登録決定の知らせを受け喜ぶ関係者ら(7月27日、きらりうむ佐渡)
世界で稀な手作業生産
「佐渡島の金山」は西三川(にしみかわ)砂金山(真野地区)と相川鶴子(あいかわつるし)金銀山(相川金銀山と鶴子銀山、相川・佐和田地区)の二つの遺跡群で構成される。同時代、諸外国では機械による採掘が進んだが、19世紀後半まで手作業による生産が続けられた点などが評価された。【記事提供:ニッキン】
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