中小企業庁は、地域の資源を生かした商品や観光の開発などの取り組みを支援する事業「地域資源∞全国展開プロジェクト」で今年度2回目の募集を行い、特産品や観光資源を開発する事業20件のプロジェクトを採択した。
採択されたプロジェクトの1つで、松之山商工会が取り組む、新潟県の食材と自然を活用した「日本三大薬湯・松之山温泉を基点とした着地型旅行推進」は、農業者と商工業者、病院などと連携して展開する。今年4月には地元有志16人で出資した旅行会社を設立。温泉と食材を生かした予防医療、地産地消に根ざした体験型ツアー商品を首都圏の団塊世代を対象に開発、催行する。
群馬県川場村商工会は、村内の宿泊施設や飲食店と連携し、果物や川場村産コシヒカリなどを使った地産地消メニューの開発などを行う。都市部への直販ルートの開拓などを通して川場ブランドを確立する。
長野県安曇野市商工会はプロジェクトで安曇野産の食材を使った健康志向の料理メニューを開発する。飲食店や宿泊施設で開発した統一メニューを提供してくれる施設の数を今後増やしていきたい考えだ。
地域資源∞全国展開プロジェクトは06年から始めた。各地の商工会や商工会議所が地域の事業者と一丸となって行う、地域資源を生かした新商品の開発や観光資源の開発など、全国展開を目指すプロジェクトに対して幅広い支援を行うもの。
2回目の募集は、マーケット調査などを行う「調査研究事業」と、農林水産業者と商工業者との連携で商品や観光開発を目指す「特産品・観光開発事業」を対象に募集を行い、28件の応募があった。審査の結果20件を採択した。