8日に西武秩父駅前でイベント
埼玉県は8日、県北西部に位置する秩父地域を酒で活性化する「ちちぶ乾杯共和国」の建国を宣言した。同日には、西武秩父駅前でイベント「ちちぶ乾杯共和国建国宣言DAY」を開催し、酒の愛好家など約3千人が参加した。ウイスキーやビール、日本酒、焼酎、ワインなど、酒処である秩父の酒を全国にPRし、産業振興や観光誘致を促進する。
イベントでは、大野元裕埼玉県知事や秩父地域の市町長らが鏡開きを行い乾杯共和国の建国を宣言。大野知事は「訪日客が増えてスポーツの国際イベントが開催されるなど、秩父の酒をアピールする絶好の機会だ」と秩父地域の酒造りによる活性化を期待した。会場ではどぶろくなど酒やB級グルメ「みそポテト」など特産品の販売、秩父市出身のタレントで秩父観光大使のアキラ100%さんによる秩父地域のPRなどが行われた。
このほか、遠方からの人がちちぶ乾杯共和国の建国デーを楽しむ企画として、埼玉県物産観光協会主催による大宮駅発着の秩父観光日帰りバスツアーも催行された。ツアーでは、建国宣言の立ち合いのほか、長瀞ライン下り体験、長瀞岩畳通りの散策、ぶどう狩りなどが行われた。参加者からは「次回は、雲海や夜祭りなど、泊まりでも来てみたい」と声が上がった。
埼玉県観光課の岩本孝之主幹は「秩父には良質な水やぶどうから作られた酒、食材があるが、知名度は低い。イベントなどを通じ、秩父、埼玉の魅力を発信し、誘客、販売拡大につなげる」と話す。
ちちぶ乾杯共和国を建国宣言する大野知事(前列中央)